2020.01.13 [読書] 脳は何故、「心」を作ったのか?

受動意識仮説。

始めて読んだときはなかなかに衝撃的だったが、2回目だとそれほどでも。
凄く簡単にいうと、機械論的人間観、「心はただのREACTION MACHINEですよ」と思わされる本。
それがまた理にかなってるので、その論証は相変わらず素晴らしい。

これ自体が目新しい説かというと、恐らくそうではない。知ってみると、似た様な本もある。
ただ、やはり1冊目に読むときは衝撃である。

この受動意識仮説が真であれば、私たちの人生や心、意識は何なのか?って話になる。
悲しい話ではあるが、私たちに自由意志なんて無いのかもしれない。
それでも、私たちは私たちなりに生きるしかないのだ。

分かったところで何かが変わる訳ではないが、新しい世界の見方として、読んでみる価値のある1冊だと思う。


  • 大事な点
    • 無意識のparallel処理の結果が「意識」
    • 知: 知性
    • 情: 感情
    • 意: 意図、意思決定
    • 意識: 自分が私であることに目を向ける自己意識
    • 記憶と学習:
      • 宣言的記憶:エピソード記憶、意味記憶
      • 非宣言的記憶:すきーの滑り方、など
  • 「私」の多重構造性。外から順に
    • 世界・外部環境
    • 自分(体)
    • 「私」意識
    • <私>クオリア
      • 生まれてから死ぬまで、あぁ私だと思う、この感覚???
      • 「私」の自己意識から、小槻の意識であるという意味を除いた感覚
      • 脳が活動の中で感じる、自分という感覚
  • 「私」は受動的=受動意識仮説
      • 自分の体は物体だが、自分の生命は活動
    • 「無意識の処理」≒「小人のパラレル処理」
    • 自分が初めに意識したと、私たちはいつも錯覚させられている
    • 「私」が「私」であるためのカギは、エピソード記憶
    • 「意識」により「自分が行った事」になるから「エピソード記憶」が可能になる
    • つまり、意識はエピソード記憶をするための要請として生まれたもの
    • 例えば、虫にはおそらく意識はない。REACTION MACHINE。人間も本来そうなのかも?(機械論的)
  • その他
    • クオリア:「私は生きているんだ」という質感

 

  • kotsuking
  • 関東の某国立大学、准教授。他に、JST・さきがけ研究員、理研・客員研究員、気象予報士。京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。座右の書は「7つの習慣」。

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