2019.08.15 [考え事] オーストラリア訪問記・その1

オーストラリア・メルボルン大学のCRAIG BISHOP教授の研究室を訪問しています。8月の1か月間。
比較的長期の海外訪問は、博士2年の時に3ヶ月間訪問した、フランクフルト大学以来。あまりその時は研究室に貢献できず、自分の中ではやや挫折感もある経験なのだが、今のところ滑り出しは上々。

同じ研究部屋のルームメイトは、スペイン人のポスドクと、イタリア人の博士学生。
二人とも英語は第二外国語なので、とても聞きやすいし、話しやすい。
教授も、おそらく意識してゆっくり話してくれている。
聞き取り率は、研究の話なら90%、日常会話は75%くらいでしょうか。
しかし、少し意識レベルを落とすとすぐに会話に置いて行かれるので、要注意。

一日のスケジュールは概ねこんな感じ。
09:30 研究の議論 (30~60 min)
10:45 ティータイム(30 min.)
13:30 お昼ご飯(60~90 min.)

後の時間は研究に集中できます。久々にじっくり研究できてる感覚。
ちょうどお盆という時期もあって、日本からもあまり仕事が降ってこない。
お昼の時間がやや長いなぁ、ってくらいで、他は特にストレスもない。
この辺は、郷に入れば郷に従え。


ここからは、正直な感想。

教授は世界的な権威で、憧れのあの人って感じです。
ただ、彼のスタッフが、みんなめちゃくちゃ優秀かというと、今のところそういう印象はない。
では、世界をリードする研究グループは何が違うのか?
それは、「優秀なボス」であることに、ほぼ全てかかっているんじゃないか???という今のところの印象。
もちろんスタッフが優秀であることに越したことはないし、そういう優秀なスタッフは目立つ。
でも、結局のところ、「研究者個人としてのスキル」というのが大事なんだろうと思いました。

つまり、「ボスの持っているビジョン・情報・アイデア」が、或るグループが活発か否かを決めてるんじゃないか?これは仮説です。

今野浩の「工学部ヒラノ教授」にある話ですが、弟子はボスから何を盗むのか?
(1)研究室のマネジメント
(2)アイデアの見つけ方
(3)問題の解決の仕方

このうち、(3)が最も大事だろうというのが今野浩の見解です。同意。

最終的に、独り立ちして優秀な研究グループは持ちたい。
その時に、優秀なボスの下で修行を重ねることは、ある程度意味があるが、十分条件ではない。
結局のところ、「自分の能力を世に問う」以外に道はないのではなかろうか?
何を言いたいかというと、次のステップとしては、やはり「自分の研究グループ」を持って、世に諮るということです。

 

  • kotsuking
  • 理研・計算科学研究センター研究員、文部科学省卓越研究員、気象予報士。
    京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。
    座右の書は「7つの習慣」。

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