一時期,コンビニによく並んでいた本.しょうもない本かと思ったら,意外と面白かった.
子供向けに書いた人生哲学書の体をしていながら,大人にも通づるところ多し.
中学生の主人公の身の回りに起こることを,親戚のおじさんが解説.
そのおじさんの一言,一言が,深いのだ.刺さる.
- おじさんの言葉
- 何かに心を打たれたとき,その意味を吟味することだ
- 「物事を知る」には,自分が感動したという個人的体験からスタートして考える事.
- 君自身がまず,人間の立派さがどこにあるのか,君の魂で知ることだ
- 君が,自分自身を一段高いところにおく,そういう思いあがった風がない事に感心していた
- 最も大きな過ちは,自分には人の過ちを正す資格があると思いあがっていることだ.
- 人間の哀れさとは,王位を奪われた国王の哀れさ.誰が,国王でないことに不幸を感じるだろう?つらい事,悲しいことに出会うおかげで,僕たちは本来人間がどういうものであるか知るんだ.
- 人間が感じる最も辛い苦痛.それは,自分が取り返しのつかない過ちを犯してしまったという意識だ.
- 誤りは真理に対し,睡眠が目覚めに対するのと,同じ関係にある(ゲーテ).
- 大人と子供
- 子供は皆,天動説の様に考える.大人になるにつれ,地動説的に考える事.
- A.O.
- 葛藤・迷いなく出した主張.迷いの後に絞り出した答え.これは,後者の方が美しいのだ.