2019.04.02 [哲学思想] こころのつらさ、について

下記の点についてよくまとまったサイト「私の理解した心の全て」より学習.

  • 心のつらさについて
  • 反抗期

せっかく学習したので,下記にまとめる.


「心のつらさ」について

  • 人は外部からの刺激に対して、(1) 目の前の現実を体験して学習、若しくは (2) 過去の再体験という条件反射を起こす。後者は、人が子供時代に不快(つらさ)を感じた時、「親がそのつらさに寄い、苦しい気持ちになっても楽な気持ちを取り戻すことが可能だという『最も大切な学習』」を果たせず、「親がそのつらさを突き放し、つらい気持ちになってもそれを楽にする方法などないという『強化学習(暗示)』」がかけられた状態である。後者を解消する方法は、「つらさと感じた時に、ただ誰かに(特に親に)抱きしめてもらう事」しかない。
  • 過去に陥った苦境に近い状況を察知すると、人は「それを回避する可能性が高い反応『防衛反応』」を引き起こす。強化学習・暗示が進んだ状況では、考えるよりも先に反応が起こり、自分の思い通りになかなか行動できず、その結果、心に苦しみを生む
  • 親の役割は、『自ら成長し続ける自立した人間へと導く(=ある現実から、過去の再体験ではなく、新たな学習を可能な状態にする)』ことである。その観点からは、子供を嫌な出来事から守ることよりも、子供のつらいという感情に寄り添うことが最も重要なのである。逆に、「子供のために、自分は適切なことをして問題は解決した」という親の欺瞞的な問題の解決は、子供の心は救わず、かえって事態を悪化させる
  • 一般的に心と思い込んでいることは、「心=学習によって後天的に身に付いた条件反射の集合体」と捉えなければならない。そして、「心はただ単に人をコントロールするだけの機能(感情や感覚!)であり、自分という魂的な存在とはあまり関係ない(心≠自分)」。人は、胸が苦しい(胸部の不快感)だけで、心が苦しいと感じる。胸の周りの身体機能的な不快感を取り除くだけで(例えば深呼吸で)心はずいぶんと楽になるのである。
  • 自分とは自己意識(自分=自己意識)であり、自己意識は感情や感覚とは無縁。普段は自己意識≒心と認識しても問題はないが、心の苦しさを理解しようとする時には、心と自己意識を別のものとして考える方が、心の反応を理解しやすい。
  • 「心が苦しい」は根本的に、「不快」に起因する。そして、不快は快によって解消できない。快も不快は対立関係になく、反対は「楽」なのである。この不快の解消には、4つの方法がある。このうち、人は理解できない不快を、自分の理解している世界観の中で辻褄が合う論理が成立すること)できるまで、解釈のための思考は繰り返すことがある。
    • 1. 排出
    • 2. 反応: 過去の再学習による対応(選択的な行動ができず、自動応答)
    • 3. 思考==>行動: ある程度過去の理解・知識があり、選択的な思考が可能
    • 4. 解釈
  • 不快の排出には、「そうかそうか」いって、話しを聞いてもらって泣く事が最も重要。

大事な点をまとめると,下記3点になる.亜土ら心理学のライフスタイル(世界観)の議論に近い.

  • 人の不快を排出するには、他者(特に親)に抱かれて泣くことが一番である。
  • 人は理解できない不快を解釈する時、論理が合うまで自らの世界観を変容させる。
  • 不快が排出ず世界観が捻じ曲げられている時、人は現実から自分が救われなかった過去を再体験(条件反射)し、胸部に不快を感じ、心の苦しさを感じる。

反抗期について

  • そもそも子供は自立している。自立とは、「自分で感じる・自分で考える・自分で行動する」ことが出来る事。多くの場合、子供は2~3歳で既にこの能力を獲得している。
  •  第一次反抗期(幼稚園): 子供は何の制約も感じずに自由に行動する。これを反抗していると捉えた親が、反抗するなと子供を一方的に攻撃。子供に親の価値観を強要する。この戦いは確実に親の勝利で終わり、第一次洗脳期・第一次潜伏期に入る。
  •  第二次反抗期(中高生): 子供は親や社会が提示している枠組みを疑い、自分の知る情報を駆使して、自分の枠組みを再構築しようとする。しかし、子は経済的に自立できないため、精神的にも親と社会が勝利してしまう可能性が高い。第二次反抗期は、親が自分の枠組みに気付かされ、手放せるかどうかを親が試される時期親が子供を認めることが理解できれば、それは反抗期ではなく思春期となる。親が子供に対し、経済的弱者である事を理由に親の言い分を強要すると、精神的自立を逃し第二次潜伏期に入る。
  •  第三次反抗期(社会人): 第二次潜伏期は、本人も矛盾に気付いている中で、自分を曲げて周りから提示されることを受け入れようと努力するので、かなりの心理的な苦痛を伴う。自己洗脳といっても良い状態。そしてある日、社会の仕組みによって、突然に巣立ち(社会人になる)が強要される。急激な価値観の再構成に伴う苦痛に一人でさらされる。
  • これらの価値観の変遷は、子供の心を守る機能と解釈される。
  • kotsuking
  • 関東の某国立大学、教授。他に、JST・さきがけ研究員、理研・客員研究員、気象予報士。京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。座右の書は「7つの習慣」。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です