野矢茂樹 入門!論理学
・常識からの推測,論理からの推論
・論理学的な否定(定義)
或る状況でAでないと主張できるのは,その状況でAと主張すると誤りになるとき
・「好き・嫌い」「おいしい・まずい」等の対概念に対する否定はややこしい.一方,対概念の無い「赤い」の否定は簡単
普段我々の使う否定(e.g. 好きではない)は,論理学的な意味合い以上の踏み込みを行っている
これは,排中律が必ずしも成り立たない論理体系 (e.g. 太郎は勇気が無い訳ではない ==> 太郎は勇気がある).他の例として,「最近楽しくない」は,「楽しい」がないのか,「楽しくない」があるのか.
排中律を認める = 実在論的 = 神の視点を認める (太郎は勇気があるか無いかどちらか)
排中律を認めない = 否実在論的 = 神の視点を認めない (勇気を試す機会がなければ,太郎はどちらともいえない)
この辺りの「立ち位置の表明」は,可能無限・実無限の立場にも似ている
・矛盾は,世界には存在しない.世界を捉える認識にある.
・ド・モルガンの法則を導ける (否定,連言,選言の導入則・除去則を駆使すれば)
・対偶は必ず真
・形式論的(論理的)アプローチ,意味論的アプローチ
・真理関数,という考え方 (直列・並列を駆使したブール関数のイメージに近い)
・ゲーテルの不完全性定理 : 自然数論
・ゲーテルの完全性定理 : 論理論 (健全(過剰ではなく)で,完全(過不足なく))
いつか,自分の論文で「対偶」を使った議論をしてみたいと思います.