20130124 働かないアリとドイツの研究者

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働かないアリに意味はあるのか?

アリのコロニーの中で,働き者は25%くらい,普通に働くのは50%,あまり働かずにぐだぐだしてるのは25%っていうのは良く聞く話.
しかし,実際には働かないアリにも意味がある.というのは,働きアリは効率的に動き回るから,これまでに見つけたエサ運びなど,目の前の合理的行動を重視する.一方で,怠け者は無意味に動き回る為に,ほとんどの行為は生産性がないけど,たまにでっかいエサを見つけたりすることができる.こんな感じで,近時間的に見れば非合理的な行動であっても,長期的な視野で見れば合理的だってことはある.

ちなみに,プログラミングによる非線形問題の最適解を求める有名なアルゴリズムに,ACO(Ant Colony Optimization)というのがある.このアルゴリズムは,上記のようなアリ群の行動様式を模して作られたもので,実際にアルゴリズム中では,働かないアリを放り込んだ方が結果が良くなる.この辺非常に面白い.

余談の余談だけど,こういった最適化アルゴリズムには,GAと呼ばれる遺伝子の交換を模したものとか,PSOと呼ばれる鳥とか魚群の行動を模して作られたアルゴリズムがある.自然界の知恵は偉大であります.

閑話休題,ドイツにきて思ったのは,「ここの研究者の方々は,思ったより勤勉じゃないな」ということ.夕方は18時くらいになるとみんな帰り始めるし,土曜・日曜はほとんど学校に来ない.日本の大学の研究室では考えられないことである.

間違いなく日本の研究者の方が良く働いてると思うのだが,特に独創性という面から,生産性はドイツの研究者に敵わないんじゃないかって気がする.なんでだろう?ってところで,アリの話を思い出しました.

別の話で言えば,今居る研究所は毎日ティータイムってのがあって,いろんな分野の先生が雑談している.こういう,何気ない異分野の見方も,時に大事なんだと思う.ちょっと詳しくは忘れたけど,超ひも理論と波動関数を結びつけたのも,どっかの大学のティータイムやったって話があった(うる覚え).

結局,頭を休ませることとか,普段の生活だと手に入らない情報を手に入れるとか,こういう事を生活に組み入れることによって,一風変わったアイデアっていうのが生まれてくるんではないだろうか.

うんうん唸ってた問題が,帰りの電車に乗った瞬間に解決したり,ふと誰かと雑談した時にめっちゃ良い情報が手に入ったりと,こういった経験は誰にでもあるものだと思われる.別にスティーブジョブス・驚異のイノベーションって本も最近読んだんですが,その中でも大体似たような話がありました.

実際に日本に帰ってから,毎日18時に帰ろうとか,土日は必ず休もうとか思うわけじゃ無いけど,”いつもと違った経験・生活をする”ということが,いつもと違うアイデアを生み出すために必要な行為だと思ってきた.たまには一人旅するとか,入ったことない料理屋さんに入ってみるとか,そんな感じのsomthing new を日々の生活に取り入れて良ければ,長期的な視野でもうすこしいい仕事ができるんじゃないかなって気がした,今日この頃.

これをエクスキューズにして怠けるのは論外だけど,もうちょっと生活にスパイスを取り入れていこう.
とはいえ,普段とは全く違う,ドイツでの3ヶ月の生活で,劇的に何かが変わったと云うほどの物はないけれど.きっと将来にどこかで生きてくると期待してる.どっちかっていうと,自分の研究よりは社会問題について考えてた時間が長い気がする.

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