2019.03.22 [講演メモ] Arithmer (AIベンチャー)

職場で講演の機会を得たのでメモ代わりに.面白い.
数年前までは,「AIでこんなことが出来るかも?」という時代の雰囲気を感じていたが,その時に動いて,ベンチャーを立ち上げた人たちが動き始めた芽が出始めている.天才は,早く始める.その一言に尽きる.

それを踏まえて,自分は研究者としてAIに手を出してよいのだろうか?まぁ,とりあえずやってみようが正しいのだろう.せっかく優秀な後輩がいるのだから,いるうちに学んでおかないと.

どうしても人間は,目先の面白いことを追及してしまう.それは,これまでの成功体験の延長なのかもしれないが,一路ずらした視点が必要だろう.そういう観点では,innovation statisticsなんかやってる場合じゃなくて,AIやら,哲学やら,新しい分野に着手する必要があるだろう.

今年のテーマは,成功に向けての投資!成果は黙ってても出るようになってきたから,新しいチャレンジをゆっくり考えないといけないのかもしれない.

  • コンピテンス
    • (1) OCR(文字認識)
      • 古い技術だが,産業界の要望が高い
        • 電子化されていない書類がまだまだ多い
        • 行政,アンケート用紙などなど
      • 現状は,結局手打ちした方が早い,みたいなケースが多い
      • コンペで実際に大勝ち(50%==>80%)したことで,実際に仕事を取れる
        • つまり,コアな技術があるから勝ててる
      • ちな,顔認証技術はNECが強い
      • ポイント: いい学習データを得たことがポイント!
        • でも,他の会社もやってるでしょ?
        • AIを敵だと思ってる社員も多い
    • (2) 静止画の画像解析
      • 医療用カメラ(8K=視力4.5),車の衝突防止カメラ(部品会社が倒産していってる)
      • 車の事故画像,自動認識 (診断専門職の職が奪われている)
        • 結局,人件費がどんどん削られていく
      • 東京電力: ダムの取水制御システム(異物認識)
        • 夜間発電が増える
    • (3) 動画認識
      • 車の動画
        • 風向きまでわかる!
        • 危険運転の認知
          • (1) 運転の癖を把握,(2) 保険料の差別化
    • (4) Chatbot
      • 自動応答サービス
      • マニュアルの応答・業務効率化
      • 日本気象協会: 天気予報予報分の自動生成
    • (5) DB (統合データベース)
      • RDF: 複雑な関係をグラフ化
    • (6) R3: 3D
      • 3次元の空間構造を把握
        • e.g., スマホのカメラで自動採寸
      • 3Dプリンターの普及で,その場で政策が可能になる
        • 義歯
    • (7) ロボティクス
      • 自動実験: ==> 化学実験の再現性をUP
      • 製薬会社の立ち上げ
  • 方向性
    • スマホなど,簡易に!使える
  • 質問
    • 現代数学を応用した具体的なプリケーションは?
      • 言えない(NDA)
    • インフラ化されていくのか?
    • OCR ==> 古文書
  • kotsuking
  • 関東の某国立大学、教授。他に、JST・さきがけ研究員、理研・客員研究員、気象予報士。京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。座右の書は「7つの習慣」。

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