2018.09.01 [読書] 面白いほど良く分かる 哲学・思想のすべて

湯浅赳男 著

こういうまとめ的な本は,サクッと読めるし,自分の理解の体系化にいいですね.

哲学・思想は論理の深さと広さを与えてくれる

  • 歴史: ギリシャ –> イスラム –> 西洋
  • ソクラテス: 真理を発見するための対話の弁証法
  • スコラ哲学論争: 「概念実在論」 対 「概念唯名論」
    • 普遍論争: 普遍は存在するのか?
      • キリスト教義に関係,原罪が全ての人物に当てはまるか否か
    • 経験か,合理か?
    • ここはまだ理解が不十分
  • イギリス経験主義(唯名論)
    • ヒューム: 観念を印象と観念に分離
      • 事実に基づく推論: 因果律
      • 観念に基づく推論: 幾何・代数・算術
  • 大陸合理主義(スコラ哲学が科学の洗礼を受けて近代化)
  • ドイツ観念論
    • 経験主義と合理主義を弁証法により止揚
  • ニーチェ
    • 人間とは,野獣と超人の間に架けられた一本の綱
    • 卑小な奴隷のルサンチマン(怨念)の塊
  • 宗教の役割
    • 人間はどこからきてどこに行くのか
    • この世の義とは何なりや
    • 1. 幸福の神義論(儒教・道教)
      • 人間はどうすれば幸せになれるのか
      • 現世の幸福性を肯定
    • 2. 善と悪の闘争(ゾロアスター教・マニ教)
      • この世は善の神と悪の神の闘争
    • 3. 苦難の神義論
      • 人間は何故苦しまなければならないのか
      • カルマ: 仏教・ヒンズー教
      • 予定説: カルヴィニズム
        • 特にカルヴィニズムでは,諦めの宿命論ではなく,禁欲の理論となる
  • 政治の形態
    • 君主制: 一人
      • マキャベリズム: 目的のためには手段を選ばなくても良い
    • 貴族制: 少数
    • 共和制: 多数
    • 僭主制: 独裁
    • 寡頭制: 富める少数支配
    • 民主制: 衆愚政治
  • ホッブス: リヴァイアサン
    • 自然状態=>社会契約=>主権国家
  • ベンサム: 国家は必要悪


面白いほどよくわかる哲学・思想のすべて―人類が共有する「知」の絶対真理を読み解く (学校で教えない教科書)

  • kotsuking
  • 関東の某国立大学、教授。他に、JST・さきがけ研究員、理研・客員研究員、気象予報士。京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。座右の書は「7つの習慣」。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です