ちょうど研究者として、悩みの時期でもあったので、タイムリーな本ではあった。
研究員時代 (27-33歳)は、自分が科学者として生きていけるか、試行錯誤してきた。
大学着任後 (33-29歳)は、グループとして世の中に埋もれない為に、試行錯誤してきた。
丁度いま、ハイインパクトな研究をして、仕事を世界に残したいと、試行錯誤しているのだと思う。
論文を書く技術は身に付いたし、論文になるテーマの見つけ方も分かった。以上踏まえ、今現在は、「インパクトの残る研究テーマを産み・育てていく」ことに意識を向けるべきなのだろう。
サイエンス・オブ・サイエンスの話はいくつか聞いていたし、小林さん・トヨタなどの活動で大まかな動向は分かっていた。正直な感想としては、いまひとつというところ。例えば会社については、ビジョナリーカンパニーなどが本当に良くまとめており、その域には達していない様に思った。それは、会社の成功程、科学の成功は世に求められていないのかも知れない。あるいは、会社の成功とは異なり、集団ではなく、個人の采配による面が大きいのかもしれない。(こっちだな)
以上を踏まえて、研究室の勝ち筋はどこにあるのだろうか。集団で戦う耐性なのかもしれない。45歳くらいには見込みが出てると嬉しい。
Summary
- Rich gets richer の 構造を創る (マタイ効果)
- 一流の環境に身を置くことの有利性: 良い学生・良い研究員・良い研究の誘いが来る
- ポイント: h-index を上げる
- ノーベル賞受賞者は、チームワークを重要視する内的思考を持っている
- 10,000時間仮説 (心理学)
- 生涯のパートナーを獲得する
- この時代の病気の1つは、本・論文・情報の多さ