2018.04.29 [議論メモ]「怒り」と「自慢」について

「怒り」「自慢」について考えてみた。
小山田君・岡本君との旅行中の議論がベース。


怒りについて

1.なぜ怒りが生まれるのか

自分の想定・期待と現実とのギャップに生まれるのではないか。
ここで、その怒りを生む他者は本質的ではない。まず、自分が期待するということ自体が、怒りの根本原因である。そういう意味では、怒りは自分の中に起因する問題で、世界の側に原因がある訳ではない。

2.なぜ怒りを表現するのか

願望を成就ための政治的手段。戦争が問題解決の政治的手段の一つであるように(これはクラウセヴィッツの戦争論)。
しかし、自らの願望を成就させることを怒りに訴えることは大変格好悪い。基本的には、怒りは弱者の戦略。論理的な方法では怒りを解消できないので

例)
・ある人に対してはイラっとしない。これは期待をしなくなっているからではないか
・パートナー・親友など、近しいほど起こりやすくなる、気がする。これは、期待が高まるから。
・「電車の遅延」などに対して怒りを出す人は、本当は怒ってもどうにもできないことを知っている。これはただのストレスの発散?
・子供に怒っていても、電話に出ると怒っていない母親の例。この例からも「怒りはコントロール可能」で、「何か目的を成就させるために使用されているテクニック」である場合があるといえる。


そもそもイライラしないためには?
・期待しない(あまりいい方法ではない?)
・保護者的な視点に立つ(これは下に見ているという感覚にも繋がって危険)
・ゆとりを持つ(これがベストではあるが、いつも満たせない)

イライラの解消法
・幽体離脱:自分と、それを観察している自分とに分離してとらえる。やりすぎると危険だが、客観的な解決
・イライラを文章化
・イライラを客観的に見れたらご褒美システムを導入する(e.g. ~してよい、など。)


自慢について

1.なぜ人は自慢するのか

基本的には、承認の欲求を満たすため。または自分の権威付け。
こちらも基本的には弱者の戦略。それ以外の方法で、自分の欲求を満たせないため。承認の欲求自体は自分にも生じうる問題。基本的には、自分自身で機嫌をとってあげて、他者にその役割を求めるのは良くない。

対処法
・自慢話 ==> その人から盗みたいスキル・技術・考え方に話を振る。これはwin-win。
・バックの調子がいい! ==> じゃあ今からやってみてよ
・大西スキーム:「まさかAさんは自慢話によって承認を得ようなんて人じゃないですよね?」


まとめ・対策法

・自分の機嫌は自分で取る(みやぞん)
それが自分の考える格好いい大人なのであれば、そういう振る舞いを身に着けるべきである
これは「怒り」に対しても、「自慢」に対しても同様。
自分で自分にご褒美をあげるのが大人、にも通じる。

・怒りっぽい人と自慢する人
観察によれば、結構共通化できる。どちらにも共通しているのは、「自分を客観的に見えてるかどうか」
自慢する人 ==> だいたい怒りっぽい
怒りっぽい人 ==> 自慢するひととは限らない

・自分自身を客観的に見ることが重要
結局、他人のことはどうでも良くて、自分自身をどうコントロールするかが重要。
客観的に見るのはその一歩。
理想は、「自慢したい」とか「そもそも怒らない」状況を作ることがベストではある。それをどう達成するのかは次の課題。

・お互いが自慢しあう会
目標達成サークルに通じる?基本的に、みなさん承認の欲求を満たせていない状況であることが多いので、それをお互いに満たしあう、とビジネスライクに割り切ることも有効な戦略かもしれない。

  • kotsuking
  • 関東の某国立大学、教授。他に、JST・さきがけ研究員、理研・客員研究員、気象予報士。京都大学大学院で博士(工学)を取得。
    スーパーコンピューターを駆使して天気予報の改善に取り組むデータ同化研究者。座右の書は「7つの習慣」。

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